Si(111)表面再構成の研究
Si(111)表面に形成される7×7構造は、これまで最も多くの研究が成されてきた表面構造の1つです。単位胞が大きく複雑な構造であるため、実に20年以上にわたって30近い構造モデルが提案されましたが、現在では右図に示す二量体(dimer)・吸着原子(adatom)・積層欠陥(stacking fault)を主体としたDAS構造と呼ばれる原子配列であることが広く受け入れられています。7×7構造形成の動的過程や7×7構造の安定化要因に関しても多くの研究が行われてきましたが、依然として、この巨大で複雑な構造が、どのような素過程を経て形成されるのか、なぜ安定に存在するのかは、明らかにされていません。我々は、7×7構造の形成機構、安定化機構を解明するために、原子分解能を有し、高温観察可能な走査トンネル顕微鏡(STM:scanning tunneling microscopy)を使って、研究を行っています。 |
右の写真に見られる装置が、我々が使用している高温超高真空STM装置 (HT-UHV-STM : high temperature ultrahigh vacuum scanning tunneling microscope)です。
この装置は、像観察室(main chamber)、準備室(preparation chamber)、試料交換室(sample exchanging chamber)の3つのチェンバーから成り、ロードロックシステムにより真空を破らずに試料、探針の交換が行えます。
像観察室に組み込まれた日本電子製の高温観察可能なSTMユニット (JSTM 4000XV) により試料表面の観察を行いますが、原子レベルでの観察を行うために、全チェンバーがエアサスペンション除振台にのっており、さらに装置全体が防音室内に設置されています。なお、像観察室の到達真空度は、3×10 -11 Torrです。
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我々は、高温STMを用いて、Si(111)-7×7構造に関する様々な知見を得てきました。 以下に、これまでの研究成果の1部を8つの項目に分けて紹介します。
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